砂糖について

 

こんにちは、せこぴんです。

先日、料理番組で鶏肉のささ身をしっとり調理する方法

を紹介していました。

ささ身肉はローカロリーで健康的なので、積極的に摂りたい

のですが、いつもパサパサになってしまうので興味津々。

すると、塩と同量の砂糖をささ身にすりこんでいたのです。

理由はささ身の水分を閉じ込めるため、ということでした。

甘い味付けをしたり、お菓子をつくるための調味料という

イメージしかなかったので、とても新鮮に感じました。

そこで、知っているようで知らない食材の砂糖について

調べてみました。

 

【歴史】

奈良時代には砂糖が日本にはあったとみられますが、まだ

中国からの輸入品で貴重品でした。甘味料というより、薬と

して珍重されていたようです。

その後、南北朝時代ころから砂糖羊羹や饅頭が文献に

記され、甘味料として使われるようになっていきました。

南蛮貿易の開始以降は大量の砂糖が輸入され、カステラや

金平糖などの製造が始まり、砂糖が日本に根付いていきま

した。江戸時代中期からは薩摩藩下の琉球の黒糖、讃岐・

阿波でも生産されるようになりました。

1880年代には北海道で甜菜糖の生産が行われるように

なりました。

【主な種類】

上白糖・・・日本の家庭で最も親しまれている砂糖では

ないでしょうか。グラニュー糖と比べて焦げやすいという

特徴がありますが、そのおかげで美味しそうな焼き色を

つけてくれます。料理、お菓子作りなどにオールマイティー

です。

グラニュー糖・・・世界で一番使われている砂糖です。

上白糖よりも結晶が大きくてサラサラしています。さっぱり

していて癖がないのが特徴です。

三温糖・・・上白糖やグラニュー糖を作る過程でできた糖液

を煮詰めてできる砂糖です。何度も加熱することでカラメルの

成分ができて茶色くなり、風味もつきます。

甘味が強く感じられるのでコクがあり、煮物などを作るとき

にぴったりな砂糖です。

他に、さとうきびを絞った汁をそのまま煮詰めて作った

黒糖、砂糖カエデが原料のメープルシロップなどもあります。

 

最近、人気の和三盆は、香川県や徳島県などで江戸時代から

伝統的に作られている砂糖で地元産のサトウキビが原料です。

サトウキビの搾り汁を煮詰めたものを布袋に入れ、重石を

置いてしぼり、盆の上で手もみするという作業を繰り返して

作られます。

この工程を3回繰り返すことから和三盆という名前が付いた

と言われています。優しい甘さときめ細かいくちどけが特徴

で、高級和菓子などに使われます。

 

ここで気になるのが、白砂糖と茶色い砂糖、どっちが身体

に良いの?ということ。

白砂糖より茶色い三温糖の方がなんとなく身体に良いと

思っている人も多いと思います。私もその一人です。

でも、結論から言えば、あまり関係ないそうです。

三温糖の茶色は製造過程に加熱されたときについたもので、

ミネラルのりょうの違いも僅かなので、どちらが身体に良い

ということはないそうです。

黒糖もミネラル豊富で身体に良いという印象がありますが、

健康効果を期待できるほどのミネラルの量ではないので

好みや用途に合わせて使えばよいと思います。

【砂糖の性質】

●砂糖は食品中の水分と結合すると、その水はカビや

腐敗菌ができない水になり、食品を長期保存しても

カビや腐敗を起こりにくくします。なので、砂糖が多く

含まれている羊羹や砂糖漬け、和三盆糖などは長期保存が

できるのです。これが砂糖の防腐作用です。

●食品中の脂質が酸化しにくくなる。

●餅やごはんを放置しておくと、固くなったりパサついた

りしますが、これがでんぷんの老化です。砂糖を加える

ことで、砂糖が水分を抱え込んで離さないので、でんぷん

の老化防止につながるのです。

すし飯やもち菓子には砂糖が入っているので、常温でも

固くなりません。

●卵料理に砂糖を入れるとたんぱく質の凝固温度が上がり

固まりにくくなるので結果的に柔らかくなります。

肉が柔らかくなるのは肉の中のコラーゲン、砂糖、水分

が相互作用して水分蒸発を抑制しているからです。

鶏のささ身が熱を通しても柔らかく仕上がるのは、この

作用が働いていたのですね。

●卵白を泡立ててメレンゲを作るとき、砂糖を入れると

その保水性により泡が安定してよりきめ細かくしっかりした

泡ができます。生クリームやバターなどでホイップクリーム

を作るときも同じです。

●ジャムを作るときも砂糖は欠かせません。ジャムは果物に

含まれるペクチンと糖がゲル化することによってできるので

砂糖なしでは作れません。パンを作るためのイーストも

小麦粉中の炭水化物と砂糖を餌にして活動し、二酸化炭素を

生成してパンのふくらみを作ります。

 

いかがですか?砂糖は実に様々な化学反応を起こして

食べ物の保存を効かせたり、発酵させたり、凝固させたり

甘く美味しくしたり、とまさに八面六臂の活躍をする

食品なのです。

その性質を知れば、もっと有効に使えるようになりそう

ですね。

 

 

 

 

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せこぴん

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こんにちは!せこぴんです。これから第二の人生、どこにいても楽しく人生を満喫したい!わくわくしながら自分を成長させていきたいです。

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