突然ですが、チョコレートはお好きですか？

もうすぐバレンタインデーということもあり、

日本ではチョコレート商戦も始まっていること

でしょう。

私が住むフランスでは、バレンタインデーと

チョコㇾレートは関係性はないのですが、

一年中、老若男女問わずチョコレートが大好きな

国民がフランス人だと言えるでしょう。

スーパーマーケットに行くと分かります。

板チョコだけでも、その専有面積の広さは日本の

スーパーで言えば、カレーとシチューのルウが並べ

てある棚にズラーっと並んでいます。

フランス人は、あまり深刻にならない民族だと

思いますが、チョコレート一枚を選ぶ時の眼差しは真剣

そのものです。

 

【チョコレートの原料】

チョコレートの主な原料はカカオ豆です。

カカオの木は熱帯植物で西アフリカ、中南米、東南アジア

などが生産国です。

チョコレートを作るのに必要な原料、カカオ豆は生だと

チョコレートの匂いは全くしません。ずいぶん前に

フランスのチョコレート見本市でカカオ豆の匂いを

嗅いだことがありますが、どちらかと言えば臭いと

思った記憶があります。

このカカオ豆をローストして粉砕し、外皮を取り除き

カカオニブと言われるものを取り出します。

このカカオニブを擦り交ぜて油分を抽出し、それを

固めたものがカカオマスです。

カカオマス＝カカオ100％のチョコレートなのです。

カカオマスはチョコレートの香りがしますが、全く

甘味はありません。

チョコレートの原材料の欄に必ず「カカオマス」の

表記がありますよね。

逆にカカオマスが表記されていないものはチョコレート

とは言えません。

 

【チョコレートの歴史】

今から4000年ほど前に、現在のメキシコを含む地域

メソアメリカでカカオの栽培が始まったという文献

が残っています。

ラテンアメリカにおける最古のオルメック文明の

時代に、カカオ豆からチョコレートを作り出した

ということです。

この時代はチョコレートは水やお湯に溶かして

飲むもので、薬として引用されていました。

それから数世紀経ち、マヤ人はこの飲み物を

“神の飲み物”と呼んで珍重しました。

彼らは、最初はカカオをローストしたものに水や唐辛子

やコーンミールなどを加えて飲んでいましたが、

様々な試行錯誤を繰り返し、ムース状のとろりとした

飲み物に仕上げていきました。

この飲み物の名前は“xocolatl”といい、チョコレートの

語源になりました。意味は“苦い水”です！

 

15世紀になると、アステカ人はカカオ豆をお金として

利用するようになりました。

カカオはその時代でも貴重なもので神聖視されており

飲み物の中でも、媚薬として飲まれたり戦争に行く

前の強壮剤としても使われたようです。

 

【チョコレートの健康効果】

最近、カカオのポリフェノール効果が認識され

カカオ含有量の多いチョコレートは健康に良いと

いうことが常識になってきました。

 

チョコレートに含まれるカカオ・ポリフェノールの

効能で代表的なのはLDLコレステロールが活性酸素に

より悪玉コレステロールになって動脈硬化を引き起こす

のを防いでくれるというものです。

また、血管を拡げる作用もあるので高血圧や冷え性、

血栓の予防も期待できます。

チョコレートに含まれるカカオポリフェノールは、

小腸で吸収され血管の内部に入っていきます。

そこに、カカオポリフェノールが作用することで、

血管が広くなる効果が期待できます。

これによって、赤血球が通りやすくなると考えられます。

高血圧にも動脈硬化にも効果があるというのはビックリ

ですが、美味しくて健康効果もあるのなら食生活に

取り入れたいですよね。

 

でも、ここで注意が必要です。

カカオポリフェノールの効果を得るには、最低でも

カカオ72％以上のチョコレートを摂るべきです。

ミルクチョコレートや砂糖やクリームの含有量が多い

ものは効果は期待できません。

 

また、摂取量も気をつけましょう。

どんなに身体に良いとされる食べ物でも食べ過ぎは

「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。

チョコレートは1日25グラム程度、板チョコの1～2列

ほどが適量です。

 

最近はカカオ99％の板チョコも普通にスーパーに

売っていたりしますよね。

個人的には99％のものは口溶けも悪くてあまり好きに

なれませんでした。

やはり75～85％くらいの質の良いチョコレートが

程よい甘さで美味しいですね。

 

食後に何か甘いものを食べたくなったら、身体にも

良いチョコレートはいかがでしょう？

防災グッズの中にブラックチョコレートを入れて

おくのもお勧めですよ！