ジビエの季節です

 

先日、フレンチレストランに行ってきました。

メニューにはジビエ料理がおススメとして記されていて

今年もジビエ料理到来の時期が来たことを実感しました。

 

今回は、ジビエ料理についてお話したいとおもいます。

私が住むフランスは、日本と同様に季節ごとの味覚が

豊富にある国です。

なかでも、秋から冬にかけてフランス人が楽しみにして

いるのがジビエ料理なのです。

フランスで狩猟が始まったのは約300年前と言われて

います。その後、食用肉のための動物の飼育が始まり

ましたが、中世期になると貴族の領地内で再開されました。

フランス革命以降、狩猟は貴族だけの愉しみではなくなり

一般にも普及するようになりましたが、乱獲などが問題と

なり、フランソワ1世のときに狩猟期間や場所を厳しく

制限する法律が布かれました。

 

ジビエというのは、狩猟によって獲られる食用の肉全般

をさします。つまり、鴨やハトなどの鳥類、野ウサギ、鹿

猪など、すべてジビエと言います。

フランスでは地域によって狩猟期間が厳しく定められて

いて、今年2020年の狩猟期間は8/23~9/27でしたので、

すでに終了しています。

 

そんなジビエを扱う食肉店の店先には、ウサギなどは毛が

ついたまま吊るされていたり、猪や鹿の頭部が肉の真ん中に

ドーンと置かれていたりするのでギョッとすることも

しばしばあります。

では、肉によってどんな料理があるのか見ていきましょう。

 

【鴨】

鴨はフランス人も大好きで通年よく食べられるジビエです。

パリのセーヌ川のほとりにある高級老舗レストランの

「ラトゥールダルジャン」のスペシャリテの料理は

鴨のオレンジソースです。

 

鴨肉の脂と爽やかな酸味と甘味があるオレンジソースの

一体感がたまらなく美味しい一皿で、鴨料理の古典と

言ってもよいでしょう。

鴨は火を通しすぎると肉が固く締まってしまうので

焼き加減はたいていロゼにして味わうのが普通です。

 

【鳩】

鳩もポピュラーな食材で、焼いたり、ココット鍋で煮たりして

頂きます。

普通の鳥肉より野趣あふれる味わいです。

骨が細かいのでフォークとナイフでは食べにくいのが

玉にきずですが、食いしん坊なフランス人は指で持って

食べて骨までしゃぶっていますよ。

もちろん、私もそうやって食べます。

鳩は、丸ごと一羽か半羽で供されることが多いのですが

注意しなければならないのは、銃の玉がそのまま残って

いるので思わず噛んでしまうこともあるという点です。

 

【ウサギ】

ウサギは老若男女だれにでも愛されているお肉です。

クセが無くて身も柔らかく、しかも高たんぱくで低脂肪

なので離乳食や歯が弱いお年寄りにも勧められているお肉です。

マスタードソースや、ホワイトソースのシチューのような

料理は寒い冬などにはもってこいです。

 

【鹿】

肉質はなめらかでとても美味しいお肉ですが、ジビエ独特の

臭みがあります。

なので、赤ワインや香草とともに1日ほどマリネしておく

必要があります。

鹿肉も低脂肪の赤身の肉で、ビタミンではB12が突出して

多く含まれる健康的なお肉です。

鹿肉も火を通しすぎるとパサついて固くなるので、レアか

ロゼでいただきます。

 

【猪】

猪の肉も高たんぱくなのに超低カロリーの健康的な

食材です。

ただ、匂いがきついので鹿肉と同じくマリネをしておく

必要があります。

また、猪肉は固いのでビネガーやヨーグルトなどの

酸で柔らかくしてから煮込み料理にすることが多いです。

 

鹿や猪などはマリネにして時間をかけて煮込む料理に

向いています。

昔の台所は暖炉の火で煮炊きしていたので、きっとシチューの

ような煮込み料理がおふくろの味になったのでは?と思います。

 

いかがでしたか?

フランスも冬は寒いので、このように身も心も温まるような

料理は好んで食べられます。

冬になると、鍋やシチューが恋しくなるのは

日本もフランスも共通していますね!

 

 

 

 

 

 

 

 

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せこぴん

せこぴん

こんにちは!せこぴんです。これから第二の人生、どこにいても楽しく人生を満喫したい!わくわくしながら自分を成長させていきたいです。

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