ロンドン市内をふらふらっと歩いていると、
かなりの確率で出くわす、青い丸い看板。
気にしないと、
通り過ぎてしまうことも多いかもしれませんね。
この看板は、ブループラークを呼ばれていて、
イギリス国内の、著名人が過去に住んでいた場所、
歴史的な出来事があった場所などに貼られています。
日本だったら、池田屋なんかに貼られそうですね。
(他にも色々ありそうですが、思いついたのがこれでした)
上の写真は、夏目漱石のもの。
1901~1902年に渡って住んでいたという家に貼られていて、
今は普通に一般の方が住んでいます。
もし自分の家に夏目漱石が住んでたら…と思うと、
感慨深いですよね。
ちなみに、夏目漱石は、
ロンドン市内にブループラークを貼られている、
唯一の日本人なのだそうです。
このくらいの時代に、
ヨーロッパに住んでいた日本の偉人ということで、
夏目漱石と森鴎外が比較されることが多いですが、
舞姫に見るように、鴎外の方は女性にもモテて、
ベルリンで楽しく過ごしていたのに対して、
英語教師として、
政府によってロンドンに派遣された漱石は、
留学中にノイローゼになってしまい、
予定よりも早く帰国することになったのだそうです。
鴎外がベルリンにいたのは20代前半で独身、
漱石がロンドンにいたのは30代前半で、
2人目の子どもが生まれた直後だったらしいので、
「なんでやねーん!早く帰らせろやー!」
という感じに、誰だってなりますよね。
漱石が小説家として花開いたのは、
帰国後だったみたいなので、
皮肉なことに、暗いロンドン生活によって、
小説家として開眼したのかもしれませんね。
ちなみに、漱石の「こころ」に出てくる「K」は、
英語の発音しない「K」から取った、
という話を聞いたことがあります。
(「knightナイト」や「knifeナイフ」みたいな)
ただの都市伝説で、本当のところは謎ですが、
「K」のような出来たお方は、
空想の世界にしか存在しなさそうですもんね。
他にもロンドン市内には、
チャップリンやシェイクスピアなど、
みんなが知ってる著名人のブループラークもたくさんあります。
ロンドン観光の際は、
ブループラーク巡りをしても面白いかもしれません。
ちしゃねこ
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