フォアグラについて

 

こんにちは、せこぴんです。

フランスと言えば美食の国として有名ですが、

その中でもフォアグラは最もフランス料理らしいと

言える料理ではないでしょうか。

フォアグラは世界三大珍味(トリュフ、キャビア、

フォアグラ)のひとつです。

フォアグラは、フォア(foie肝臓)+グラ(gras)で、直訳すれ

ば“脂肪肝”ということです。

ちょっと食欲が減退しそうなネーミングですが、美味しい

ですよね。

フランスでは、クリスマスシーズンになると、スーパーに

ズラーっとフォアグラが並びます。

生のフォアグラを家でそれぞれの味に仕立てて楽しむ

人も多いんですよ。

さて、フォアグラはどうやって作られるのでしょう?

フォアグラは、ガチョウや鴨に強制的に穀物などの餌を

たっぷり与えて、脂肪を肥大させて作ります。

本当に脂肪たっぷりの肝臓をわざと作っているのです。

 

ガチョウから作られるフォアグラは鴨に比べてサイズも

大きく、重量も重くなります。

鴨のフォアグラが口当たりがソフトなのに対して、

ガチョウのフォアグラは食感も固めでしっかりとして

います。

 

フォアグラの歴史】

ガチョウの飼育は紀元前2500年頃に、すでに古代エジプト

で行われていました。

また、渡り鳥の肝臓には多くの栄養が蓄えられている

ことを古代エジプト人は知っていたようです。

そこで、イチジクなど栄養豊富な果物類をガチョウに

与えて肝臓を肥大させる方法をみつけたことが、

フォアグラの起源となっています。

 

年月とともに、フォアグラの肥育方法が改良されて

紀元前1世紀ころの古代ローマの晩さん会で、フォアグラが

料理として初めて歴史に登場しました。

詩人ホラティウスがこのフォアグラの料理を芸術だと

称賛したという記述が残っているそうです。

後に、フォアグラの調理法とともに肥育方法もヨーロッパに

広まり、本格的にフランス料理にその調理法が取り入れられ

ました。

フォアグラの歴史の中での画期的な変化は、コロンブスが

新大陸を発見してからトウモロコシがヨーロッパにもたら

されたことにより、それまでイチジクで肥育していたのが

トウモロコシによる肥育に変化したことです。

これにより、生産効率が飛躍的に進歩しました。

 

また、鴨はガチョウに比べて飼料の強制摂取に耐えられる

ため、中南米でインディオが飼い馴らしていた鴨を

スペイン人が持ち帰り、フランスで品種改良が行われて

フォアグラの最適な鴨としてバルバリー種が作り出され

ました。

フォアグラの需要が多くなるにつれ、ガチョウよりも成長が

速く、肥育にも耐えられる鴨のフォアグラの生産が盛んに

なっていきました。

 

現代のフォアグラの生産国

フォアグラ生産の歴史において、コロンブス新大陸発見

以降、スペイン人が多大な貢献をしましたが、19世紀に

なると、ピレネー山脈を越えてフランス側のペリゴール地方

や、ランデ地方などで盛んに生産されるようになりました。

 

しかし、現在では、フォアグラ生産&消費大国である

フランスでさえ、多くを輸入している状況です。

ハンガリーやイスラエル、そして中国などで生産される

フォアグラが世界の消費を支えています。

特にハンガリー産のフォアグラは、フランス人シェフの

舌をも唸らせるほどの品質の良さで、安定して輸入されて

います。

 

【フォアグラの栄養

フランスでフォアグラほど、毎年その是非について

議論になる食材もないのでは?と思うくらい、フランス人

にとってフォアグラは特別な食べ物です。

近年では、動物愛護の観点から強制肥育をすることに対して

否定的な人達も一定数います。

また、栄養的な面に関しては、『脂が多すぎる、コレステ

ロール過多になる』という意見が大半です。

 

さて、それでは実際に栄養面について見ていきましょう。

主な成分としては、脂質、タンパク質、ビタミンA、

ビタミンB群(ビタミンB1、B2、B6、B12、葉酸、

ナイアシン、パントテン酸)、ビタミンC、D、E、

ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、

マンガン、リン、鉄、銅、亜鉛など豊富な栄養素を含みます。

もちろん、フォアグラは重量の半分が脂質なので当然ながら

高カロリーな食材です。

ただ、フォアグラの脂質を構成する脂肪酸は、オリーブ

オイルなどと同じ一価不飽和脂肪酸のオレイン酸が

一番多く、LDL(悪玉)コレステロールを下げる作用が

あります。

これにより動脈硬化の予防、高血圧の予防、心疾患の予防

などに効果があります。

もちろん、食べすぎは良くありません!

その他の栄養素では動脈硬化を防いだり、胎児の正常な

発育に欠かせない葉酸と銅が豊富です。

また、体内に鉄が十分に足りていても、銅が不足していると

ヘモグロビンが生成されず、貧血の原因となることがある

ので貧血の予防効果が見込めます。

フォアグラを良く食べるフランス人が肥満でないことも

有名ですし、食べ過ぎなければ身体に嬉しい効果が

たくさんある食材であることがわかります。

年に数回のお祝いの食卓で楽しみたいものですね。

 

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せこぴん

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こんにちは!せこぴんです。これから第二の人生、どこにいても楽しく人生を満喫したい!わくわくしながら自分を成長させていきたいです。

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